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アジアにおけるワークプレイスデザインの進化

現在、世界各地のワークスペースにおいて、より健康的でバランスの取れた働き方の実現が追求されています。もともとは欧米に根付いていたコワーキングスペースの文化も、香港、シンガポール、東京といった多文化都市で次々と登場しています。アジアの建築家たちは、単なる模倣にとどまらず、ローカルな文化や美学を巧みに取り入れ、独自のワークスペースを築いています。以下は、特に注...

Workplace Design in Asia

 

現在、世界各地のワークスペースにおいて、より健康的でバランスの取れた働き方の実現が追求されています。もともとは欧米に根付いていたコワーキングスペースの文化も、香港、シンガポール、東京といった多文化都市で次々と登場しています。アジアの建築家たちは、単なる模倣にとどまらず、ローカルな文化や美学を巧みに取り入れ、独自のワークスペースを築いています。以下は、特に注目すべき事例です:
 

TransferWise(シンガポール)— Paperspace / Studio Of Design

 

エストニア、ロンドン、ニューヨークにもオフィスを構えるTransferWiseですが、シンガポールオフィスはひと味違います。ライオン・シティの多様性から着想を得て、多文化的な視点を反映した空間設計がなされています。デザイナーのOhm氏は「シェアする文化というアイデアが、現代のオフィス設計トレンドと一致していた」と語ります。インフォーマルなミーティングスペースが、アイデアの共有、コラボレーション、共創、知識の移転を可能にし、グローバルな視点とローカルな感覚の融合を体現しています。
 

Hojo Sanci(鎌倉・東京)— Schemata Architects
 

鎌倉の静かな住宅街に佇む、緑に囲まれた伝統的な日本家屋が、コワーキングスペースとして生まれ変わりました。入居者はグラフィックデザイナー、AIエンジニア、弁護士、雑誌編集者、スタイリストなど多様です。この家はもともと海軍士官によって建てられ、北条家が所有していました。「Hojo Sanci」は「北条の家」という意味で、オフィスというより“自宅にいるような感覚”を大切にしています。日本庭園、瞑想室など、生産性を高める工夫が随所に施され、日本独特の美意識、静けさ、自然との共存が日常に溶け込んでいます。

 

Slow Office(上海・中国)— Muxin Design

 

「オフィスは権力闘争の舞台になりがちで、緊張やストレスの多い空間になりやすい」と語るMuxin Designは、職場の在り方を根本から見直しました。上海という移民文化と芸術の中心地にふさわしく、“家のようなオフィス”を目指したデザインです。「住宅空間のゆったりした要素を、スピードが求められるオフィス空間に持ち込んでもいいのでは?」という考えから、社員間のコミュニケーションを促進し、温かみのある職場を提案しています。

 

Campfire Co-working(香港)— Studio Cassels

 

Campfireのコワーキングスペースは、香港・アバディーンハーバー沿いの工業地区「黄竹坑」に位置し、スタートアップやフリーランス、クリエイターに開かれた場所です。かつての製造業の名残を生かしつつ、スチール、ガラス、コンクリートを用いたインダストリアルな美しさが特徴。全体的にすっきりとした開放的な空間の中に色彩を取り入れ、香港の風水的な“気の流れ”を意識したデザインが施されています。

これらの事例は、アジアのワークプレイスがいかにローカル文化と国際的視野を融合させ、柔軟で美しい空間を生み出しているかを示しています。IROCO Designもまた、こうした潮流を踏まえ、日本をはじめとするアジア市場に向けた革新的なオフィス家具を提供し続けています。